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Vol.16「石けん運動からバイオディーゼル燃料まで、都市の地域内資源循環を目指して」


特定非営利活動法人 川崎市民石けんプラント


石けん01.JPG市民の思いが集結したリサイクル石けんで実現する資源循環とネットワーク
琵琶湖の汚染問題から合成洗剤追放運動が全国に広がった1980年代、川崎では署名運動に端を発し、学校をはじめ公的施設で石けんの利用を進めることを行った。やがてはその運動が、廃食油から石けんを作ることで家庭排水を汚さないことと資源循環を目指すリサイクル石けん工場設立運動に向かっていく。市民6000人から集めた1000万円の出資金などを元手に、大気や水の浄化を推進する川崎市に協力を得て、川崎区扇町の運河沿いにある市有地を借用して1989年石けん工場「川崎市民石けんプラント」が誕生したのである。
合成洗剤審議会を経て、学校給食の現場での石けん利用実験取り組みが開始され、その後、現場職員の運動もあり、市内全ての小学校での石けん利用が導入された。現在そのうち90%以上の小学校で川崎市民石けんプラントのリサイクル石けんが利用されていて、学校給食の廃食油からの資源循環を実現している。
家庭用廃食油の回収は市民団体「かわさきかえるプロジェクト」が環境運動を広げるかたちで担い、石けんプラントのトラックが回収している。川崎市を変える、環境を変える、をモットーに、リサイクル石けん製造に賛同してくれる団体や個人が会員。高津区、宮前区、多摩区、麻生区の廃食油の回収ポイントの運営をしていて年間約9000Lを回収する。廃食油の回収だけではなく環境をキーワードに協力し合うようなネットワークを形成していけるのでは、とかえるプロジェクトメンバーでもある田中さんは語る。


石けん2.JPG運営は環境事業と福祉事業の2本柱
川崎市民石けんプラントでは、環境事業と併せて福祉事業を行っている。工場がスタートしてほどなく、市からの呼びかけをきっかけに職親制度を経て4年後には地域福祉作業所として14名の精神障がい者を受け入れる体制を作った。対応に苦慮し試行錯誤しつつも、工場では力仕事が多いため障がい者は大きな力になった。石けんの配達や廃食油回収するトラックの運転や、リサイクル石けん製造の関するさまざまな作業にかかわっていただいている。ともに働く中で、障がい者にきちんとした労働の対価を支払うようにした、と代表の薄木さんは語る。立ち上げ当初から通い続けている人は今年で23年目となり50歳を越えたという。

設立当初、工場の経営母体は筆頭株主である生活クラブ生協神奈川であり、株式会社川崎市民石けんプラントから委託を受ける形でワーカーズコレクティブ「サボン草」が請け負っていた。ワーカーズコレクティブとは、構成メンバーの一人ひとりが自主運営自主管理という理念に基づき民主的な経営を進めるという事業形態である。そのサボン草が福祉事業の主体となって運営を進めてきた。
2000年代前半、石けんの利用が伸び悩み事業見直しを母体の生協とともに検討に入ったころ、隣地企業の拡張に伴い工場の移転話が持ち上がる。結果2005年の工場移転と同時に、株式会社を清算してNPO法人川崎市民石けんプラントとして生活クラブ生協神奈川から自立しサボン草自らが経営を引き受けることになった。責任は重いが自分たちが運営したほうが旨みもやりがいも出てくると何度も話し合いを重ねたという。現在は13名で運営、障がい者は17名、常時15,6名が働く職場となった。工場移転時には隣地企業だった富二栄産業(株)に代替地の世話から工場建設、機械の輸送など大きく世話になった。自分たちの事業に理解を示し、社会貢献として支援したいと協力を申し出てくれたとのことで本当に感謝していると薄木さんは語る。


石けん3.JPGさらなる広がりとつながりを求めて
昨年2011年5月、地域活動支援センター「サボン草Ⅱ」を設立した。福祉事業のさらなる充実と川崎市北部への拡大拠点としてその役割と期待は大きい。また、余剰廃食油の活用でBDF(バイオディーゼル燃料)の精製機械を導入し製造を始めた。運搬用トラックの燃料として利用、行政への使用働きかけの他、持続可能な社会のモデルとして使ってくれる企業を探している。他にも障がい者雇用を推進している企業との連携など企業との接点を、かわさきコンパクトを通して作っていけたらと田中さんは語った。


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